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『あの頃②』





















アマゾンKindleストアにて配信始まりました。


『あの頃②』

★★★★★

 足が痺れていた。見ると血は流れていないがあちこちすり切れて、触れば鈍い痛みが走る。海の中で岩にぶつけたらしかった。二人は流木に戻った。桜庭が座り込むと土楼がリュックからタオルを出して体を拭ってくれた。海から上がった時は肌寒く感じていたが、乾くと裸のままでもいられるほど体は火照って感じられる。
「お前も座れよ?」
「服着た方がいいよ、冷えるぞ?」
「いいから来いって」
 二人並んで流木に腰かけた。桜庭は土楼の肩を抱いて体を密着させた。裸同士だからそれだけであたたかい。潮でベトついた肌と肌がへばりつき、ヌルリとこすれた。それは官能的な感触だった。二人は見つめ合い、キスをした。舌を絡ませ合った段階で桜庭は完全に勃起した。土楼の手を取ってそれを握らせた。
「もうこんなだ……」
 土楼が囁くように言った。薄暗い中でその目を覗き込んでやる。
「やれよ? 誰もいない」
「はい……」
 土楼の従順さに一物が太く張り詰めた。そこに髭面がかがみ込み、熱い口の中に飲み込んでいく。
「ん、んん」
「あー、いいぞ……」
 土楼の舌使いに桜庭は吐息を漏らした。鈴口に舌先を差し込まれると熱い口の中でビンビンと反り返る。土楼の頭を撫でていた。肩を撫で、背中にも手を這わせる。肩の辺りにも毛が生えていることに気がついた。体もむっちりとしてボリュームがある。興奮が高ぶっていた。
「俊、立ってみろ?」
「あ、うん」
「ほら?」
 そう言いながら右手の中指に唾をまぶすところを見せた。土楼は焦ったような表情で見返している。その尻に手を回し、濡れた指先を肛門に押しつける。土楼が息を吐いた。そのタイミングで力を入れるとヌルーッと中にもぐり込んでいく。
「ハッ、ハッ……!」
 土楼のあえぐ声は奇妙なほど雄々しかった。毛深い股間に貼りつく一物も太い血管を浮き上がらせている。指をゆっくりと出し入れさせるとそれがブルンッ、ブルンッ鎌首を振り上げる。薄暗い中でも体中に毛が貼りついている様が見えていた。潮でベトついた肌のせいで毛深さが際立ち、本当に熊のようになっている。そんな雄が肛門をいじられるだけでせつなげに顔を歪ませている。
「俺の、欲しいか?」

★★★★★


 付き合いだして間もない若い二人の男。
 一人は作家志望、一人は営業マン。
 互いを想い合うが、時代と病がやがて二人の仲を分かつことに……。

 それぞれの親友が感染しているとわかり、気持ちを焦らせる二人。
 喧嘩してまた結ばれ、その絆は深いものと思うが……。

 バブル期を舞台にした「あの頃」の物語。



 ゲイ官能青春小説。

 ①が受け男側からの視点で、②はタチ男側からの視点で描かれています。

 大河小説的な面もあります。







『あの頃①』





















アマゾンKindleストアにて配信始まりました。


『あの頃①』

★★★★★

 その日の夕方、仕事終わりに桜庭と駅前で落ち合った。桜庭は土楼の薄汚れた姿をまじまじと見た。ニヤリと笑ってから宣言するように言った。
「お前の部屋に行くぞ」
「うん……」
 なんだかチグハグだなと土楼は思った。桜庭はサラリーマンなのだ。営業職とはいえホワイトカラーになる。そして自分は工場で働くブルーカラー。桜庭は毎日髭を剃って身ぎれいにしている。自分は髭面で汗臭く薄汚れている。なのに抱かれるのは自分の方……。そこまで考えてから思い直した。いや、そっちの方が自然なのかもしれない、と。同じゲイ雑誌にマンガや挿絵を描く作家のエッセイを思い出していた。その作家は年上の中年男が好きなのだが、ホワイトカラーの親父は線が細くてもプライドが高く受けをやりたがらない傾向が強いのだとエッセイに書いていた。しかしブルーカラーの親父は見た目が男っぽくても上に従うことに慣れているせいか素直に抱かれることが多いうんぬん、と……。
 俺はブルーカラーになりたいわけじゃないと土楼は考えていた。しかし夢を追うために結果としてこの生活を続けていくことを受け入れ始めている。芽が出ずずっとこのままだとしても、それはそれでいいのかもしれない、と。
 土楼は六畳一間のアパートを借りていた。父が死んだ後に独り立ちしたのだった。家賃を稼ぐ分だけバイトに時間が取られるが、それでも実家にいるより気持ちが自由になっていいものが書けると信じていた。
「え……」
 玄関を入ったところで桜庭に肩をつかまれた。靴を脱ぐ途中だったからほとんど転ぶように狭い台所に尻餅をつく。目の前に桜庭の下半身が迫っていた。スラックスのファスナーを下ろし自分で一物をつかみ出してみせる。
「口開けろ、俊?」
「あ……」
 紺色のスーツがよく似合う男だった。清潔感もある。それだけに、スラックスから勃起した一物を突き出した姿は卑猥だった。桜庭は太い指で根元を引っぱり皮を剥きあげた。亀頭が露出し、肉色にツヤツヤと光る。汚れた男の匂いが鼻腔をくすぐっていた。黒々とした太い縮れ毛からは濃厚な雄臭も放たれる。土楼は薬でも嗅がされたように目をトロンとさせた。口を開け、舌をのばし塩辛いそれを舐め回した。
「ん、んぁ……」
「いいぞ、もっと根元まで飲み込めって。くそ、じれってえな」
「んっ、んぐ、んぇ……」
 桜庭の手が頭をつかんでいた。腰を振って好きなように土楼の口を犯す。苦しかった。それでも必死でスラックスの腰にしがみついて耐えた。何度も嘔吐きそうになるのだが、それでもせつなさの方が勝って逆らう気にはなれない。横目で鏡を見ていた。玄関の橫の壁に全身が映る鏡が貼られているのだ。桜庭もそれと知っていてそこで行為に及んでいるとわかっていた。
「う……」
 土楼は自分たちの姿を見て思わず息を飲んだ。スーツを着た男が作業着姿の男に一物をくわえさせている。ホワイトカラーがブルーカラーを嬲っている。それは差別的で、だからこそ猥褻に見えた。
 鏡越しに桜庭がまじまじと自分を見下ろす顔が見えた。ニヤけるわけでもなく真顔だった。本当に興奮している証拠だ。土楼は全身を熱く火照らせた。もちろん作業ズボンの中の一物は痛いほどに張り詰めている。
「来い、ケツ犯ってやる」

★★★★★


 付き合いだして間もない若い二人の男。
 一人は作家志望、一人は営業マン。
 互いを想い合うが、時代と病がやがて二人の仲を分かつことに……。

 バブル期を舞台にした「あの頃」の物語。


 ゲイ官能小説。

 大河小説的な面もあります。












エイズとかHIVのことをゲイ官能小説で書くというのはリスキーなんですよ。
読者はやらしい気分を味わいたくて読む場合が多いのだから、病気の話が出てきたら冷めてしまう。
それでも個人的に取り上げたい気持ちがあって、昔、バディに読み切りで何本か書いたり、サムソンでも弁護士隈吉源三で書いたりしてました。
でも、その後はずっと書かなくなっていた。
二十代のはじめにエイズ患者の世話をしていた時期があって、その死に様なんかに衝撃を受けて何十年も引きずっていたんですが、最近はそれも自分の中でようやく距離を置けるようになった。
引きずっている間だからこそ、トラウマを乗り越えようと作品に昇華させたりということを繰り返していたわけですね。
しかしある程度書いたらそれも気が済んだというか、書かなくなって……。

といううよな流れがあったわけですが、今回、再び、思い切って取り入れてみました。

というか、そもそもは愛し合う恋人たちが出てきて、しかしなにかのきっかけに別れが訪れ、それから何十年か経ってまた再会するというお話が書きたかったんですね。

で、今がその何十年後かというタイムラインに設定すると、若い頃のパートでは世の中はエイズ禍で大変だったということに触れずには済まなくなるのかな、ということに。
そういうのまるで無視してなかったことにして書くのもありですが、今回はお話の設定の都合で、それが一番自然と思えて書きました。


『父と息子と大工 後編(全三回)』の紹介と『あの頃』の予告





















アマゾンKindleストアにて配信始まりました。


『父と息子と大工 後編(全三回)』

★★★★★

「ん、ん……」
 ガラス戸越しにでも男二人の荒々しい息づかいがかすかに漏れ聞こえていた。大工二人が抱き合って互いに腰を突き出している。盛り上がった股間と股間がぶつかり合いこすれ合う。葉田の作業ズボンは汗で染みて勃起した一物の形が浮き上がっていた。越智の股間も左に寄って突き上がり、その先端にはシミができている。葉田の汗で濡れた顔に顔をこすりつけていた。せつなげな表情を浮かべ、あえぎながらがっちりとした体をヒクヒクと痙攣させている。それを押さえつけるように葉田が越智を抱きしめる。
 中年大工二人がいかつい体をぶつけ合う姿は迫力がある。父と息子はそろって圧倒された。
「んっ、んふぅぅ……」
 越智が葉田の太い首筋に吸いついた。汗で濡れた肌の上に赤い舌が這い回る。葉田も越智の顔をつかんで耳のまわりを舐め回し、穴の中に舌先を挿し入れる。愛撫し、愛撫され、体を使って働く男たちの巨体が快感に震えた。
「ハッ、ハッ……」
 荒々しく息を吐きながら互いの作業ズボンに手をかけた。ブリーフごと膝まで下ろすと、まず葉田が手のひらに唾を垂らし、越智の一物にまぶした。しかししごき上げるわけではなく、皮を剥きあげ亀頭に唾をまとわせるようにすると、自分の股の間に導いて腰をつかんで抱き寄せる。二人は立ったまま向かい合って抱き合い、もぞもぞと腰を動かした。密着しているせいで窓の外からはよく見えないが、それでも越智の勃起した肉が葉田の股の間を滑っているのは想像がついた。
「あっ、あっ!」
 越智が低い声であえいだ。その男臭い顔をつかんで葉田がキスを迫る。二人の体がいくらか離れる時、葉田の一物が出っ腹に貼りついて揺れる様が見え隠れした。父と息子は唾を飲んだ。
「はぁ、はぁ……」
 越智の一物が葉田の股の間からズルリと引き抜かれた。代わりに今度は越智が唾を吐いて葉田の一物に塗りつけた。それを自分の股の間に導いて挟んで揺する。しかしあえぐのはやはり越智の方だった。葉田のたくましい肉に股の間をえぐられてせつなげに顔を歪ませている。葉田は鼻の穴を膨らませて越智を抱き寄せ、腰を振る。
「あ……」
 声を漏らしたのは興次郎だった。息子の興はその意味に少し遅れて気がついた。
 いつのまにか、葉田の指が越智の尻を探っていた。濡れた指先が見え隠れしているのだ。肛門をいじっているのだとわかった。しかしそれだけではない。越智の濡れた指もまた葉田の肛門を犯していた。
「ハァッ、ハァッ!」
 中年大工二人がそろって互いの肛門に指を入れているのだった。そうしてスマタしてあえいでいる。吠えている。興次郎は思わず息子と目を見合わせた。興も父の顔をまじまじと見返して目を見開いた。

★★★★★


 暮らしながらのリフォーム工事でやってきた大工の中年男、葉田。
 その家に暮らす父の興次郎と大学生の息子、興はそろって固太りの大工に惹かれてしまう。
 息子と大工、父と大工がそれぞれ関係を持つようになり……。

 息子は大工を抱き、父は大工に抱かれる。
 言い知れぬ大工の魅力に取り憑かれ、父と息子は張り合って争うが……。

 大工に惹きつけられるのは父と息子二人きりではなかった。
 現場監督もその魅力に取り憑かれている様を親子は目撃し……。


 ゲイ官能小説。
 書き下ろし。












予告です。

次の配信は『あの頃 前編①』となります。
1990年代が舞台のお話。
ジョニ・ミッチェル『青春の光と影』とかプロコル・ハルム『青い影』をイメージした青春小説&老年小説。
もちろんゲイ官能小説になってます。


『父と息子と大工 中編(全三回)』





















アマゾンKindleストアにて配信始まりました。


『父と息子と大工 中編(全三回)』

★★★★★

 どうしてそんなことを思いついたのかわからない。
 興次郎は玄関から外に出た。庭を進んで簡易便所に近づく。同性を性的な目で見ることがそれまでなかった興次郎だった。女性が相手としても汚れた臭いを嗅ぎたいと考えたことはない。それが葉田のことになると話がちがってくる。壁に囲まれた庭の隅だから表通りから見られる心配はなかった。しかし家の中から誰か見ていたらまずい。マジマジと窓を見つめて妻や娘の姿が見えないか確認した。それからドアを開いて中に首を突っ込んだ。
「う……」
 小便の臭気がこもっていた。工事が始まってからまだ一度も汲み取りが来ていないのだろう。しかしそのほとんどは葉田の匂いと思うと胸が熱くなってくる。臭いのだ。なのに、気持ちがどうしようもなくせつない。
 いきなり背後にザッという足音が聞こえた。興次郎は飛び上がって振り向いた。妻や娘だったら興味本位で覗いたと言い訳するつもりでいた。クロス屋なら今時はどこの工事でもこういうものを用意するのかと質問してごまかすつもりだった。しかしそこにいたのは葉田だった。戻ってきたのだ。
「ようさん……」
 興次郎は息を詰めた。
 その日の葉田はベージュの薄汚れた作業ズボンに紺色の長袖Tシャツ姿だった。腕をまくり上げているが汗で布が体に貼りつき、分厚い胸板や突き出た腹の形が丸見えになっている。興次郎は頬を赤く染めた。葉田の性的魅力に気圧されたせいもあるが、小便の匂いを嗅いでいたと知られるのが恥ずかしかったのだ。
 不意に息子の顔が頭に浮かんできた。あいつもようさんの小便の匂いを嗅ぎたいなどと思うんだろうか?と考えたのだった。
「ようさん、息子に手を出すのはやめてくれないか?」
 嫉妬心からの言葉と思われたくなかった。だから自然と口調がきつくなっていた。
「あいつは跡取りなんだ。あんたみたいな男と、その、そういう関係を続けていたら……」
 話している途中で葉田の手に胸を突かれていた。興次郎は後ずさった。そうして簡易便所の中に入ったのだ。葉田の巨体も後に続いた。男二人で入るには狭すぎる空間だった。それでも葉田は興次郎に迫って後ろ手にドアを閉めた。
 薄暗く狭苦しい空間に息が詰まった。しかも小便臭が立ちこめている。目と鼻の先に葉田の太った顔がある。ただ見つめられただけだった。ただそれだけで膝から力が抜けていく。興次郎は便器の穴をまたいでしゃがみ込んだ。そうして葉田の股間に顔を埋めた。
「はぁぁ……、たのむよ、自分だけにしてくれ。息子のことは放って置いて、俺だけと……」
 興次郎は呻くように言いながら葉田の股間に顔をこすりつけた。汗と小便の匂いを吸い込んだ。布越しに男の肉が勃起してくるのが伝わってくる。そのたくましさに吐息が漏れる。
「ああ、ようさん、かっこいいよ、かっこいい……」

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 暮らしながらのリフォーム工事でやってきた大工の中年男、葉田。
 その家に暮らす父の興次郎と大学生の息子、興はそろって固太りの大工に惹かれてしまう。
 息子と大工、父と大工がそれぞれ関係を持つようになり……。

 息子は大工を抱き、父は大工に抱かれる。
 言い知れぬ大工の魅力に取り憑かれ、父と息子は張り合って争うが……。


 ゲイ官能小説。
 書き下ろし。








昨日から配信始まってるんですけど、昨日の夕方から夜にかけてKindleのアダルト部門のランキングで久しぶりに一位になってました(このブログを書いている土曜の十時は二位)。
ありがとうございます。

最近はあんまり一位になることない気がするのでうれしい。

前にも書きましたがこのランキング、集計方法がその時その時で変わるみたいなんで、簡単になれる時と難しい時がある。
なのであんまり当てにならないというか微妙な感じもしますが、それでもうれしい。



『父と息子と大工 前編(全三回)』





















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『父と息子と大工 前編(全三回)』

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 その時だった。稲畑家の庭には車一台入りそうなほどの大きさの温室があるのだが、そこに男が一人入っていく姿が見えた。それはほんの一瞬の出来事だった。それでも男があの大工であることはわかった。その週のはじめに会社から帰ってきたところで出くわした、汗臭い太った大工。大工は半裸だった。シャツを脱いで手に持った姿で温室に入っていったのだ。
 興次郎は思わず息を詰めた。
 温室は二十年以上前に建てられたガラス製の立派なものだった。興次郎の父が南国の花々を育てるのに造らせたのだ。しかし父が死んでからはもう十年以上、ほとんど放置されていた。それが今回、暮らしながらのリフォーム工事で工事関係者の私物を置いたり着替えの場所がないということで、好きに使ってくれと提供してあった。
 不意に、パチパチ、と背後から物音がして興次郎は飛び上がった。振り向くといつのまにか息子の興がダイニングテーブルについてノートパソコンを使っていた。食い入るようにディスプレイを覗き込んでキーボードを叩いている。興次郎は生きた心地がしなかった。しかしそれがなぜなのかわからなかった。自分がなにをどう感じているのか、どうしたいのかがわからない……。
 目が自然と温室に引きつけられていた。曇ったガラス越しに肌色が見える。はっきりと体の線が見えるわけではないが、大工の肉体のボリューム感はむしろ強調されて大きく感じられる。興次郎は息を飲んだ。心臓の拍動がどんどん速くなっていくのだった。
「なに見てるの?」
 気がつくとすぐとなりに息子が立っていた。興次郎はビクッと体を震わせた。頭はまるで働かなかった。それでも口が勝手に言い訳をしていた。
「そこの庭木が……、ほら、片方だけ葉が枯れてるだろ」
「それ、前からだよ」
「そうなのか?」
 話している最中に息子の目が細く鋭くなったことに気がついた。それで息子の視線の先を追った。温室のドアが開いていた。その中で動く人影を見ているのだ。温室のドアは癖があってきちんと閉めないと自然と開いてしまう。だからわざと見せたわけではなかったのだと後になって思い返すことになる。
「あ……」
 その一瞬で意識のすべてを奪われたかのようだった。
 大工が裸になり体を拭っていた。汗をかいた体に手ぬぐいを当てているのだが、拭いたそばからまた汗が噴き出すのか何度も何度も拭うのだ。服を着た上からよりも裸になって迫力が増す男の裸体だった。ただ太っているのではなく、筋肉が盛り上がってたくましい。腹は確かに出ているが胸板も分厚いから不格好に見えなかった。腕だけでなく胸にもちらほらと毛が生えていた。そのうえ肩も黒くなっていて体毛が濃いらしい。その肌が汗で光り濡れている。遠目にも男の体熱や体臭が伝わってくるようだった。
 やがて大工はドアが開いていることに気がついたらしかった。家の中の父と息子二人の姿に目を向けてくる。
 興次郎は半口開けて大工の裸体に見とれていた。ただ圧倒されてものを考えるということができなくなっていた。大工がこちらを向き、目と目が合った。呼吸が止まり、心臓が早鐘のように打っているが目を逸らすこともできない。大工は表情も変えず腕を持ち上げた。脇の下に手ぬぐいをこすりつけて拭う。黒々とした毛が汗に濡れて脇の下に貼りついている様がはっきり見えた。どんな匂いがするのかと考えて興次郎は心臓をきつく握り締められたように感じた。

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 暮らしながらのリフォーム工事でやってきた大工の中年男、葉田。
 その家に暮らす父の興次郎と大学生の息子、興はそろって固太りの大工に惹かれてしまう。
 息子と大工、父と大工がそれぞれ関係を持つようになり……。

 ゲイ官能小説。
 書き下ろし。









先日、鹿児島に弾丸旅行してきました。

一泊二日は短すぎると思いましたが、逆に、二日しかないと思うと頑張れますね。
帰ってからの疲労感がまだ続いてますが……。
もうほとんど老人だから。

いつもどおりに一人旅なのでただ気になったところうろうろしただけで終わりましたが楽しかった。
路面電車が走っているのがほんと素敵。
天文館という繁華街が素敵な屋根付きの巨大アーケード商店街になっていて雰囲気がよかった。
そしてなにより桜島が迫力あってかっこよかった。

泊まったのはビジネスホテルでした。
まだ新しいところのようできれいだし、スタッフさんたちもすごくちゃんとしていてくつろげました。

ちなみに飛行機は全日空の「とくたびマイル」という制度を使ったので往復6000マイルで済みました。
元から少し溜まっていたのもあったし、去年、ANAPayのキャンペーンで10000マイルもらったので
今後もとくたびマイルであちこち行こうと思ってます。


Appendix

プロフィール

osamukodama

Author:osamukodama
小玉オサム
今は亡き『さぶ』でデビューして33年目。『ジーメン』『バディ』『サムソン』『薔薇族』などでエロい小説を掲載してもらってましたが、それも今は昔。雑誌に書いた小説もほとんど配信してしまったので2023年からは毎週、書き下ろしています。

ブログ http://kodamaosamu.blog48.fc2.com/
リンク欄にリンク張ってあります。

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