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『ノンケ親父の誘う穴』






アマゾンkindleストアにて配信はじまりました。


『ノンケ親父の誘う穴』



★ ★ ★

 とにかくこれで合図ができる。
 煙草を手に公園に戻った。ケツを丸出しにしてから煙草の封を切って、その時になってライターがないと気がついた。ちくしょう、と吐き捨てて家に戻りライターを探した。どこかにあったはず、どこか引き出しに……。
 やっと見つけ出して、公園に戻った。またケツを丸出しにして、煙草にやっと火をつけた。口で吸う気になれず、ふうふうと息を吹きかけて火を強くした。
 すると一本目が消える前に男の足音が聞こえてきた。
 おれは煙草を指で挟んだまま、近くの木に手を突いてケツを突きだした。好きにしてくれ、という気持ちでいた。なんでもいいから入れてみてくれ。男の足音が茂みの中に入ってきた。もうすぐそばまで近づいている……。
「うわっ、なんだよ……」
 男の低い、驚いた声がした。振り返ると、すでに男の姿はなくなっていた。茂みの間から目をこらすと、おそらく中年男らしい後ろ姿が見えた。中年男はがに股でさっさと公園の外に出て行ってしまう。
 なんだ? 逃げられたってことか?


 その夜はそれ以上のことは起こらなかった。だからまた翌日、同じ場所で同じようにケツを丸出しにして、煙草に火をつけてふうふう息を吹きかけた。ただ指で挟んでいるだけだと、火が消えてしまうことがあるのだ。
 やがて足音が近づいてきた。今度こそ、という気持ちでおれは胸を高鳴らせた。
「え……、あー、あんたか。なにやってんだ?」
 振り返ると、あの野球帽の男が立っていた。おれはぎょっとして、あわててズボンをあげた。
「なにって、だから、お前さんに言われたとおりにしてるんじゃないか」
「ここはハッテン公園じゃないんだぞ」
「その発展ってなんのことだ? なにが発展するんだ?」
「……そんなに入れて欲しいのかよ」
「言い方があるだろ」
 頭がカッカしていた。恥ずかしかったのだ。馬鹿にしやがって。だが、男はため息を漏らして提案してくれた。
「しょうがない、チャンスがあれば、斡旋してやるよ」
「斡旋って……、いいのか?」
「この公園にくるのはノンケばっかだから、難しいだろうけどさ」
「のんけってなんだ?」
「なんでもいいからしばらく隠れて待ってろよ」
 おれは木の陰に入って待った。野球帽の男は煙草を吸った。やっぱりそれが合図になっているらしく、しばらくすると男が茂みの中に入ってきた。

★ ★ ★


 住宅街の中にあるごく普通の公園。
 家の中で煙草を吸わせてもらえない男たちがサンダルつっかけやってきてはニコチンを充填していく。
 煙草の火が強くなったり弱くなったり、よそから見ればホタルのよう……。

 連作「ホタルの交尾」シリーズの②。
 続き物ではなく、毎回読み切りの一話完結ですが、つながっている部分はあります。

 第二話『ノンケ親父の誘う穴』ではタイトルどおり、ノンケのいつかい親父が主人公。

 一人で文具店を切り盛りしている孤独な中年男。前立腺の検査で肛門に指を入れられ、自分のそこがひどく感じることに気がついてしまい……。


 ゲイ官能小説。書き下ろし。







というわけで予告したお尻の穴が感じちゃうノンケおじさんパターンのお話です。

なんというか、僕にとっての理想、なのかも?
お尻の穴が感じるノンケおじさんというのが……。
あくまでも妄想の中でのことですけど。

実際に遭遇したらどんな気持ちになるのか。
エロいと思うのか、ちょっとキモいと感じてしまうのか。

昔、ジー◯ンの企画だったかでとある男優さんからお話を伺ったか、
インタビューの文字起こしをしたのか、記憶が定かでないのですが、
ゲイAVに出演しているいかついノンケさんがいて、
とにかくお尻の穴が感じるという体質らしく、
それってつまりホモなんじゃないの~?
と思っていたんですが、
その方、男女モノにも出てらっしゃるとかで、
そこで小柄な女性の足をお尻の穴に入れるというAVに出演されたらしく、
それがたいへん興奮されて気持ちがよかった、ということでしたので、
やっぱりノンケなのか、と思い直したことがありました。

まあ、その方は特殊例であって、
僕が小説に書く時に設定として考えている
お尻の穴が感じるノンケおじさん、
とはちょっとかけ離れているわけですが……。

なんとも言えない。




次の配信もホタルシリーズの予定です。
今度は若いDKが主役。







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osamukodama

Author:osamukodama
小玉オサム
今は亡き『さぶ』でデビューしてなんと26年目! ゲイ雑誌各誌に小説をのせてもらって四半世紀経ったということ。いつのまにか休刊した雑誌の方がずっと多くなってしまい……。時代……。この間、鏡を見たら耳から盛大に耳毛が飛び出していた! 時代……。

旧ブログ http://kodamaosamu.blog48.fc2.com/
リンク欄にリンク張ってあります。

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