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『弁護士隈吉源三⑩ 理由 後編(全三回)』








アマゾンKindleストアにて配信はじまりました。



『弁護士隈吉源三⑩ 理由 後編(全三回)』


   ★ ★ ★

 道ばたに車を停めると、警部は助手席から降りて運転席側までまわってきた。そうして外からドアを開けて、俺の顔をつかんでかがみこんでくる。すべてが有無を言わさぬ早業で、気がついた時にはキスされていた。
「んっ、むむ……」
 警部の舌が力強く俺の口の中を舐めまわした。少し強引な、男らしいやり方をする人なのだ。あー、これだ、吉田さんのキスだ。俺はあっという間にちがう世界に入り込んでしまった。たまらない気持ちで警部の舌を吸い、負けずに自分も警部の口の中を舐めまわす。
「んっ、はあっ、……吉田さん」
「先生、オレとあんたはここんところ事件のことでうまくいってなかった」
「あ?」
「だけどこの際だからはっきり言っておく。これから先、もっともっとあんたと揉めるようなことがあったとしても、オレはあんたと別れることだけは絶対にないからな」
「なにを……」
「どんなに嫌われたってあんたに一生つきまとうってことだ。オレはしつこい男なんだ。覚悟しておけよ」
 そう言って警部はニヤリと笑ってみせた。自信満々の態度で運転席の横に立っていた。俺は顔が熱くなるのを感じた。いったいなんなんだ、この宣言みたいなのは……? すぐ目の前に警部の巨体があった。スラックスの股間が左に寄って盛り上がってきているのが目についてしまう。辺りの道には人気もないし薄暗い場所だが、車内灯ではっきり見えていた。
「先生よ、もう一度キスしてやろうか?」
「あ……、んう」
 今度はやさしいキスだった。唇と唇を重ねる柔らかい感触まで意識させられるようなソフトなやつだ。二人の口の間で唾が糸を引いて、俺は気分をとろけさせてしまった。警部の股間がもうあからさまに盛り上がっていた。いつもは勃ちが悪い人なのに、今日にかぎって見せつけるように……。
 俺は自分から手をのばしてしまった。警部も好きにさせてくれた。車の横に立ったまま、俺に一物をつかみださせて、しゃぶりつくのをじっと見下ろしていた。

   ★ ★ ★




 恩人である大塚所長の弁護のため、ゲイばかりを狙った放火事件についても調査をすすめる隈吉たち。
 犯人はなぜゲイを襲ったのか。その「理由」とは……。


 弁護士隈吉源三シリーズ第十弾の完結編となります。

 書き下ろし作品。







たぶんですが、隈吉シリーズはまた続きを書いていきたいと思います。
今回はかなり事件に焦点を当てたお話になっているので、
次は恋愛模様とか人間模様とかそっち系の話にする予定。
今年の終わりとか来年のはじめの頃には書きたいかなあ。



今週からはたぶん『性悪婿』シリーズを配信していく予定です。



たぶんばっかりですいません。
寸前にならないと決められない。






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コメント

[C92] 続編おまちしております

隈吉シリーズの続きが読みたいです。
まだまだ先かな?楽しみに待ってます。

[C93] Re: 続編おまちしております

すいません、最近、隈吉のことすっかり忘れてました。
そうだ、書きたいと思っていたのです。
思い出させてもらえてありがたいです〜。
秋くらいには、遅くても今年中にはなんとか……。
  • 2017-07-14 13:27
  • osamukodama
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プロフィール

osamukodama

Author:osamukodama
小玉オサム
今は亡き『さぶ』でデビューしてなんと26年目! ゲイ雑誌各誌に小説をのせてもらって四半世紀経ったということ。いつのまにか休刊した雑誌の方がずっと多くなってしまい……。時代……。この間、鏡を見たら耳から盛大に耳毛が飛び出していた! 時代……。

旧ブログ http://kodamaosamu.blog48.fc2.com/
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