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『痴漢 淫行車両日記』と『四十九 小玉オサム作品集53』と『生活安全課少年係長 前編(全三回)』の予告






アマゾンKindleストアにて配信始まりました。

『痴漢 淫行車両日記』


★★★★★

 おれは怖かった。逃げようと思った。だけど友だちは話し続けているのだ。その間に、一人の男がすぐ後ろに立つのがわかった。
「う」
 なま暖かい手がおれのお尻を撫でていた。ぞっとした。友だちに言えばいい、とは思った。だけどできない。どうしてたったそれだけのことができないのか。
 おれは恥ずかしかった。友だちを目の前にして、こんなことされてる……。男の手が股の間に入り込んできた。おれは勃起してしまった。悔しいのに、玉の辺りをくすぐられたら、体を震わせてしまった。
「じゃあ、僕は行くから。また明日」
 友だちは笑って電車を降りていった。おれは無理に笑い返した。一緒に降りたい、降りようとは思ったのだ。だけど、さっき友だちに寄っていきなよと誘われた時、今日は用事があるからと断ってしまっていたのだ。だから降りられなかった。
 ドアが閉まると、また車内はぎゅうぎゅう詰めに戻った。とたんに、男の手がおれの股間を這い回った。
「すげえかてえな?」
 耳元に息を吹きかけられた。ゾクッとして振り返ると、体のがっちりした、やたら男臭い顔の人がぴったりと体を押しつけていた。三十代の半ばくらいだと思うのに、やけに堂々としている。おれは怖くなって、いよいよ逃げだそうとした。だけど手首をつかまれて、いきなり熱いものに押しつけられたのだ。それは生の感触だった。汗でベトついた勃起したちんちんの感触。バーベキューの時に触らされたあの男のものより大きい!
 一瞬で、おれの体は熱くなった。
「でかいだろ? 気に入ったか?」
 また耳元に熱い息を吐きかけられた。タバコ臭い。
「ちゃんと握ってみろよ?」
「やめてください……」
「なんだって?」
「気づかれちゃうよ」
 おれは小声で抗議していた。だけど男はニヤニヤ笑いながら、おれの手にしっかりとちんちんを握らせたのだ。いくら混んでいたって、匂いで気づかれるかもしれない。かすかに生臭い匂いがしているのだ。だいたい、こんなところで自分で引っ張り出すなんて、どうかしてる……。

★★★★★



 元気印の大学生、健人。
 かっこよくてやさしい先輩と四年も付き合っている。
 先輩とのセックスは最高で、なんの不満もない。一生この人だけでいいと本気で考えていた。

 しかしスーパーで万引きをしたと言いがかりをつけられ、店長の男にいたずらされてしまう。
 それをきっかけに、次々と男たちが健人のまわりに集まってくる。
 まるでフェロモンで吸い寄せられた獣のように……。
 行く先々で男たちの手が伸びてきて、健人は嫌々ながら体を許してしまう。


 ゲイ官能小説。
 初出『ジーメン』。






[小玉オサム文庫] の【四十九 小玉オサム作品集53】

デジケット・コムにて配信はじまりました。

『四十九 小玉オサム作品集53』


中年リーマン主人公がノンケの同僚たちを抜いてやる『四十九』、ゲイであることを認められないくせに抱かれれば感じてしまうプロボクサーの苦悩を描く『ボクシング(全二回)』を収録。


『四十九』

転勤先であてがわれた社員寮は家族持ち用の広い間取りだった。
両隣に住むのはそれぞれ妻も子もいる同い年の同僚。
二人とも奥さんとの夜の生活がうまくいかず溜め込んでいて……。

男好きのリーマン主人公がノンケの同僚のシモの面倒をみる、ノンケ食い小説。

出てくる男は三人とも四十九歳。
スケベなおじさんが好きなあなたに。

ゲイ官能小説。
初出『ジーメン』。


『ボクシング(全二回)』

22歳のフリーター康二が出会ったのは、一歳年上のプロボクサー雄太。
男っぽくてかっこいいのだが、まるでゲイらしくない。
男同士のセックスに燃え上がるくせに、自分がゲイであることは認められず……。

ドラマチックなゲイ官能小説。

初出『ジーメン』。









  『痴漢 淫行車両日記』ですが、これはたしか編集部から「痴漢もの書いて!」と言われて書いたものだったはず。
 そのちょっと前に『痴漢電車日記』という小説が携帯電話の配信サイトで売れ行きがよかったために。

 まあ、柳の下のどじょうってやつですね。二匹目のどじょうが釣れたのかどうかは知りませんが。

 ちゃっかり宣伝するとこちらがその『痴漢電車日記』となります。






 電子書籍配信の黎明期、まだスマホが一般的でなく、携帯電話の小さな画面で小説を読ませるというビジネスがあったんでした。
 くわしくはわからないんですけど、携帯を買い換えるとデータも置き去りになる、というようなことだったらしい。
 サイトによっては再ダウンロードもできたんでしょうけど……。
 よくわかんないですが。

 しかしいい時代だった。
 まだほんと出始めだったんですよ。
 それまではゲイ官能小説を読もうとしたらゲイ雑誌を買うしかなかった(他にも探せば方法はあったでしょうけど)。
 だけど本屋で買うのは恥ずかしいし、通販も家族に見られたら大変なことになるからと、読めないでいた方がたくさんいた。
 そこに携帯電話ですぐ買えてすぐ読める電子書籍サービスがあらわれた。

 たぶんなんですけど、女性の読者さまが多かったんじゃないかなと思います。
 BLは好きだし興味はあるけどゲイ雑誌を買うのは抵抗がある、という方々。

 暴露してしまうと、最近の電子書籍での売り上げってさびしい感じなんですね。
 なにしろ選択肢がいっぱいあるから。
 販売サイトもたくさんあるし、作家さんも山盛りいらっしゃる。
 無料で公開している方もいっぱい。
 挿絵もつけず、表紙も一分でテキトーにつくってる僕みたいな人の小説がとくべつ売れるはずもない。

 それと比べて携帯電話時代はほんとそこしかなかった。みたい。
 競争がないんだから売れますよ。
 もちろん元々の市場規模が小さいんだけど、今と比べたらもう全然すごかった(ただし僕の取り分は少なかったから、もらえる額はたいしたことなかったけど)。

 で、僕の小説を割とたくさんはじめから売ってくれたんですね。
 当然、目につきやすくなる。
 おかげで今とくらべたらずっと。
 その中でも、なぜだか『痴漢電車日記』がとくによく売れたんですね。
 いわゆるベストセラーなんて言えるような数字じゃないですけど。
 でも、ニッチな市場であの数字は自分的には支えになってます。
 まあ、時代がよかったってことなんですけど。



 しかしこの携帯電話配信時代にいろいろありました。
 くわしいことは書く気になりませんが、けっこうストレスだったなあ。
 ちょうどうちの父が倒れた直後で、死ぬか生きるかの瀬戸際を繰り返していた頃だったんですよね。
 なのに理不尽なこと言われたり、妙な言いがかりをつけられらたり、いろいろ強いられたり……。
 救急車で運ばれた父の処置を病院で待ってる時に何本も電話かかってきて、ああしろこうしろ言われたのがきつかった……。

 まあ、そういうののほとんどはお互いの誤解から生まれていたみたいなんですけど。

 でも、昔のことだからどうでもいい……、とはいまだに思えない、かな。

 いつか気が向いた時にくわしく書きます。
 ストレス発散になりそうだから。




 話変わりますが、前から予告していた『生活安全課少年係長』が今週金曜から配信予定になってます。

 来週、またこのブログで同じ宣伝すると思いますが、力入れて書いた書き下ろしなのであらかじめ宣伝もしますね。

 よろしくお願いします。






★★★★★

「立花大駕……」
 シートにもたれて名前を呼んだ。それから不安になった。通報されたら俺はおしまいだ。だが、あの子は嫌がっていなかった。面倒くさかっただけでもない気がする。もしかしたらあの子も俺のことを……? この数ヶ月、親身になって話を聞いてやっていたから、情が移ったのかも知れない。もしかしたら俺のことを父親のように見ているのかもしれない。慕ってくれているのかもしれない。
 署に戻ると机の上に書類の山ができていた。桐野は真面目に一枚一枚目を通しながら不安感と闘った。
 大駕が誰かに話したらどうなる? 俺を陥れるつもりでなくても、軽い気持ちでしゃべってしまったら? これが年端もいかない少女なら大問題になるだろう。しかし相手は男だ。まだ未成年とはいえ、体つきだって男っぽくなってきている。そもそもが男なんだから、手を握られたくらいではなんとも思わないのではないか? 男が男に手を握られたからって、心が傷つくなんてことはないだろう。男同士なんだから。もしも体の関係を持ったとしても、ただ気持ちよくさせてやるだけなのだから文句は言われない気がする……。
 桐野は自分の考えにぎょっとした。
 体の関係。
 気持ちよくさせてやる。
 頭がカッカしてきた。ムラムラして大柄の体が熱を帯びた。署に着いたところで制服に着替えていたため、制服のズボンの中で桐野の一物は勃起した。痛いくらいに張り詰めた。
 そこでまた考えが別の方角を向いた。
 あの子も勃つはずだよな。若いんだから、きっと俺なんかよりずっと性欲が旺盛なはず。きっと毎日抜いている、もしかしたら一日に何度も?
 手伝ってやりたい。
 桐野は想像した。立花家の彼の部屋の中で、学習机に向かって座っている彼がせんずりをかいている。その背後から手を伸ばし、若いそれをつかんでしごいてやる自分の姿を。
「う」
 桐野はキンキンと一物をかたくした。思わず自分の股間を見下ろした。
 そこでまた別のことも思いついてしまった。
 待てよ、あの子だって男なんだ。俺のことも気持ちよくさせたいと考えるのではないか? 男なのだから、相手を感じさせて満足感を得るはず。少なくとも俺はそうだ。あの子を感じさせているところを想像するだけで……。

★★★★★


 妻に離婚され、一人で父親の介護をする中年警察官。
 不良少年の更生をたすける職務を引き受けるが、担当になった少年に好意を寄せてしまう。
 それまでは同性に惹かれる自覚もなかったはずが、その少年に対しては強烈な興奮を覚えるようになり……。

 ゲイ官能小説。
 書き下ろし作品。



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osamukodama

Author:osamukodama
小玉オサム
今は亡き『さぶ』でデビューして28年目に入りました。かなり本格的なおじさんになっているはずなんですがピンとこない。と思っていたら鼻毛が飛び出していた! 耳の中もサワサワするから耳毛チェックしないと。スマホに接続して使える内視鏡みたいなやつを前に買ったの使って確かめないといけないとここ数日考えているんですが、面倒で放置しています。この怠惰な心こそがおじさんになったことを証明しているのかな。
ブログ http://kodamaosamu.blog48.fc2.com/
リンク欄にリンク張ってあります。

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