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『父と息子の性教育 パート3』









『父と息子の性教育 パート3』



   ★ ★ ★

「彼女ができたんだ」
 風呂上がりにビールを飲んでいたら、いきなり息子の彰が打ち明けてきたのだった。彰も私の後に風呂を浴びて、私と色違いの寝間着姿になっていた。うちの男どもは妻のお仕着せが多いから、そういうことはよくあるのだ。私は彰の火照った顔を見上げていた。うれしそうな、照れたような、それでいて誇らしげな様子の息子に、思わず笑いかけた。
「そりゃあ、おめでとう」
「うん」
 内心では、ホッと安堵のため息が漏れていた。というのも、数ヶ月前のことだが、彰から、うまく射精ができないと相談されたことがあったからだ。
 どうすれば出るのかわからないから、父さんの出すところを見せて欲しい。
 息子にそんなことを頼まれて、本当に困り果ててしまった。しかし息子になにか病気があって射精できないのだとしたら大問題なわけで、私は父としての義務を果たした。せんずりの掻き方がわかってないのかもしれないと出すところを見せたし、しごき方が悪いのかと自分のをしごかせた。結局は、私が息子のをしごいて抜いてやった。息子は悶絶しながらも見事に初精を放ち、一人前の男になった。
 そういうことがあっただけに、彼女ができたという報告にはホッとさせられた。
 実のところ、あれから何度か、私が風呂にいると息子が入ってきて、どこかそわそわした雰囲気になったことがあった。もちろんなにもなかったのだ。あっていいはずがない。私たちは親子なのだし、男同士なのだから。
「よかったな。今度、うちに連れてきたらいいんじゃないか」
「え、うん」
 ふと、なにかさびしいような気持ちにもなっていると気がついた。彰はついこないだまで、どこに行くにも私の手を握っていた気がするし、キャッチボールをしようとせがんで泣いていた記憶がある。なのに実際には彼女をつくる年になっている。いつまでも小さな子どもではいてくれない。そう遠くない将来、大人の男になり、巣立っていく運命なのだ。
「ねえ、父さんは母さんと付き合いだして、どのくらいでキスしたの?」
 息子が私のグラスをとってビールの泡を舐めた。そのいたずらっぽい顔を見て、私はたしなめるように言ってやった。
「お前、まだはやいぞ。焦っちゃだめだ。女の子は繊細なんだ。ちょっとしたことでお前と付き合うのが嫌になるかもしれない。なにごとも時間をかけるんだ」
「だから聞いてるんだよ、どのくらい?」
「うー、うん、まあ、……付き合おうって雰囲気になってからだと、一ヶ月か、二ヶ月か。いや、でも、父さんたちは大学生だったからな、お前とは一緒にできないぞ」
「初めてのキスの時、どうだった?」
「どうって、お前なあ、親に聞くことじゃないぞ。こんなこと話したって知られたら、母さんにしかられる」
 それまで笑って話していたのだ。だが、いつのまにか彰の顔が曇っていた。
「どうかしたのか?」
「彼女とキスしたらどんなだろうってよく考えるんだ」
「男なんだ、それが普通さ」
「考えただけでイッちゃうのも普通?」
「……あ?」
「本当にキスできた時、このままじゃ絶対に出ちゃうよ」
「ちょっと待て」
 私は彰の顔をまじまじと見つめて聞いた。
「キスを想像するだけで、その、……漏らしちゃうってことか?」
 彰が顔を真っ赤にしてうなずいた。ついこの間まで、いくらしごいても出ないと騒いでいたのに、今は想像するだけで?
「ねえ父さん、だからさ、お願いがあるんだ」
「あ?」
「キスの練習がしたいんだ。父さん、練習台になってくれない?」


   ★ ★ ★



『父と息子の性教育』B00VKE5I9I
『父と息子の性教育 パート2』B00XB0K4XEの続編となります。

今回の主人公は第一作『父と息子の性教育』に登場した父とその息子、彰です。

前の二作よりさらに一歩も二歩も踏み込んだ内容になっておりますのでご注意ください。
それでもソフトなものを目指しましたが、もはや教育的内容とは言えないかもしれません。

時間軸としては第一作と第二作の間のお話となります。






すいません、ツイッターで告知したせいで
ブログでもすでに告知したつもりになってました。

というわけで第三弾です。

焦らしストーリーなのでまだ続く予定です。

月に一本、というペースで配信してますが、次はもうちょっとかかるかも。
来週の後半から旅行に行ってしまうので時間とれなさそうでして……。

すいません。






お気づきの方もいるかもしれませんが、
このサイトの右端(PCの場合)にあったアマゾンの広告が
なくなってしまいました。

fc2がアマゾンの怒りを買ったんですかね……。
不便。

上にあるとおり、本文の中にリンクを貼ることはできるんですが、
ここから買ってもらってもアフィリエイト入ってくるのかどうかよくわからない。

見栄えも悪いし。

どこかアマゾンからまだ嫌われていないブログ運営会社に引っ越しをする
ということも考えたんですが、
すでに一度引っ越ししていて、
また引っ越したらうざいですよね。

引っ越し先がまたアマゾンから嫌われる可能性もあるし。

引っ越し先の使い方を覚えるのもつらい。
年寄りだから新しいことが苦手という。


それに、前は毎月アフィリエイトで千円くらい入ってきて、
それが楽しみだったんですけど(安い楽しみ?)、
最近は数百円がいいとこだったので、
まあいいかと。

数百円でもたすかるのはたすかるんですけどね……。

環境の変化、苦手。
お願いだからなんでもあんまり変わらないでと言いたい。



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osamukodama

Author:osamukodama
小玉オサム
今は亡き『さぶ』でデビューしてなんと26年目! ゲイ雑誌各誌に小説をのせてもらって四半世紀経ったということ。いつのまにか休刊した雑誌の方がずっと多くなってしまい……。時代……。この間、鏡を見たら耳から盛大に耳毛が飛び出していた! 時代……。

旧ブログ http://kodamaosamu.blog48.fc2.com/
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