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『山崎クリニック診察室』『舅の味』『太陽がいっぱい』と無料キャンペーン予告





アマゾンKindleストアにて配信はじまりました。


『山崎クリニック診察室』


   ★★★★★

 光線療法用の部屋の一つに通してやった。俺は丸椅子を引っ張っていき、佐山さんはベッドに腰掛けさせる。ドアを閉めてから聞いた。
「オシッコの出はどうですか?」
「いや、そういうのは平気なんだけどよ、とにかく見てくれよ」
 二人きりになったとたん、佐山さんの口のきき方がくずれてきた。この時、俺はかすかに不安を感じていた。だがそれは泌尿器科でくる患者はまだあまり診たことがないという、医者としての経験不足からくる自信のなさゆえ、とも思われた。それに、体の大きなごつい男だから、威圧感もあったのだろう。
「ほら見てくれよ先生、こんなとこがこんなにふくれちまって……」
 佐山さんはズボンと下着を一気に膝までずりおろした。すぐ目の前でそれをやられたものだから、汗の蒸れた匂いがツン、と鼻先に漂ってきた。だがそんなことより驚いたのが、このおっさんの一物の立派さだった。半分皮のかぶったものが、ズロンと重々しくぶら下がっている。それはともかく、症状としては皮の途中にかさぶたができていて、全体的に少し腫れていた。俺はゴム手袋をはめて軽く手をそえ、裏側も診た。
「うん、皮膚炎になってるね。痛みは?」
「触らなきゃ平気だ。ただ痒くってなあ。ところで先生」
「はい?」
「前の先生はどうしたんだい、あのじいさんの先生は?」
「ああ、親父のことか、うちで隠居してますよ。たまに忙しいと手伝ってもらってるけど」
「へえ、息子さんか。代替わりしたのか。あのじいさんの息子とは思えないくらい、先生、いい男だな」
「ハハハ、とんでもない。じゃあとりあえず刺激の少ない薬を塗って、抗生剤も出しときましょう」
「先生、なんか性病じゃねえかな、これ?」
「身に覚えがあるんですか?」
「まあそれなりにはな。ガハハ」
「検査にまわすのはできるけど、うちだと少し時間がかかるんですよ。なんだったら専門の性病科に行った方が早いけど、」
「いやいや、おれは先生に診てもらいてえよ」
「じゃあ血液検査もしときましょうか。とりあえずズボンはいてもいいですよ」
「ちょっと待ってくれよ先生、このな、内股の内側にぐりぐりしてるとこがあってな」
「どれどれ」
 毛だらけの睾丸の下に手を入れてリンパ節を探した。だが、グリグリと触れるほどではなかった。
「大丈夫だと思うけどね」
「本当か先生? チンポの方ももっとよく診てくれよ」
 たまにこういううるさい患者がいる。そういう時は丁寧に診てやらないとあとあとなにか見つかった時に厄介だから、わざと時間をかけて診なおした。それでもとりたてて性病に特有の症状は出ていなかった。たぶん傷ついてそこに軽いばい菌が入っただけだろう。
「塗り薬と抗生剤で平気だと思いますけどね……」
「皮かぶってるとこも診てくれ、念には念を入れてよ」
「え、はあ……」
 しょうがないから皮まで全部むいてよく観察した。裏側もひっくり返して診始めると、ムクムクと頭をもたげてきた。もっとも他人に触られたのだから、こういうことはよくあるのだ。驚きはしなかった。
「うん、大丈夫。看護師に採血させるからズボンはいて」
「ちょっと待ってくれ先生」
「まだなにか?」
「おれな、ああだめだ、完全に勃っちまう」
「あ……」
 佐山さんの一物はさらに大きく膨らんだ。俺もさすがに目を丸くした。おそろしいほどに巨大なのだ。
「あ、ええと、とにかくしまってください。採血してもらうのに困るからね」
「先生、それがだめなんだ」
「は?」
「俺な、こうなっちまうと抜かねえとおさまんなくってよ。腫れてからは悪くしちゃいけねえと思って自分じゃやってねえし。だから先生よ、抜いてくんねえかな?」
 佐山さんは真顔だった。図体のでかい、腹の出始めたごつい中年男が、浅黒い顔をニコリともさせずに、一物を勃起させて俺を見ていた。
 冷汗が出てきた。

   ★★★★★



 許嫁もいるノンケの若い医者が主人公。
 親から継いだクリニックで診療していると、髭を生やした図体のでかい中年男が「かぶれちまって。下の方なんだけど」と相談のフリしてあんなことやこんなことを迫ってくる。

 シンプルなゲイ官能小説。

 初出『ジーメン』。







[小玉オサム文庫] の【舅の味 小玉オサム作品集(14)】


デジケット・コムにて配信はじまりました。


『舅の味 小玉オサム作品集14』


『舅の味』


年の離れた妻に請われ、舅と同居をはじめた主人公。見た目も言うことも下品な舅にゾッとしてしまう。舅は畳に寝っ転がって股をかき、放屁するような男。ジャージの前を膨らませた朝勃ちを見せつけて、

「見てみろ、わしなんかこの年でまだこうだぞ。朝はなかなかおさまらん」

と自慢気に言う。

風呂につかっていると、背中を流してやると舅が入ってくる。男に興味などなかった主人公だが、舅の押しの強さに負けて……。

初出『豊満』。二回連載だったものをひとつにまとめてあります。タイトルが変更されています。




『酔っ払いの独り言』


浴びるように酒を飲む落ちぶれた中年作家。

若い頃に書いた数本の作品がカルト的人気を誇るが、その後は鳴かず飛ばずで世の中からは忘れさられている。

そんな冴えない中年男が気晴らしにやってきた売り専バー。

カウンターの向こうに並ぶ若い売り専たちの中で、見栄えはするが変わり者の一人を気に入り、体を重ねる。

事後も甘い雰囲気でいい気分だったが、翌朝、目が覚めると、十年書きためた未発表原稿とともに売り専男は消えていた……。


初出『ジーメン』

三回に分けて連載されたものをひとつにまとめてあります。



『痴漢してやる!』


ノンケ男に痴漢したい願望のあったゲイの男。それでも理性を働かせて、ほんとにはできないと思い込んでいた。

しかし恋人にフラれ、ひどく酔った夜に勢いに任せて手をのばしてしまう……。

同じ男に求められるなどと考えたこともない、ビビったノンケ男たちにゲイの痴漢男が好き放題するお話。


初出『ジーメン』(『SM-Z』だったかもしれません)。


原稿用紙にして112枚の大ボリューム痴漢小説。












アマゾンKindleストアにて配信はじまりました。


『太陽がいっぱい』


★★★★★

 案の定、あの若い四人組だった。シャワーのお湯をかけあったり、湯船で泳いだり、缶ビールまで持ち込んでの大暴れだった。俺は頭にきて大声を出した。
「なにしてるんだ! はやく出ていけ!」
 男たちははじめは唖然とした顔で俺を見た。それから目つきを悪くしてにらんできた。
「またかよ、なんなんだよ?」
「もう風呂を閉める時間なんだ。それになんだ、ビールまで持ち込んで、めちゃくちゃにして、もう大人だろうが、やっていいことと悪いことの区別もつかないのか」
「うるせえなあ、そんなの勝手だろうがよ」
「ルールがあるんだ、それが守れない人間は管理組合で話し合われることになってるんだぞ。お前らの親父さんのとこに結局は苦情がいくんだぞ、それでもいいのか?」
 坊主頭のでっかい奴に、他の三人が目を向けた。どうやらあいつがオーナーのどら息子らしい。親父の話がでたことがよほど効いたようで、どら息子も黙り込んでいた。少し気が晴れた。
「さっさと体を洗って、出ていってくれ。わかったな」
 脱衣場に出てドアを閉めると、すぐに中から「うるせえぞハゲジジイ!」と聞こえてきた。しかしこれは負け犬の遠吠えだ。俺はむしろほくそ笑んでどっしりかまえ、奴らが出てくるのを待った。だが、その時、カゴに入った奴らの汗じみた下着が目についてしまったのだ。俺はちらちらとガラス戸に目をやりながらひとつを手に取り、匂いを嗅いでやった。
「ああ、くそ、若い男の匂いだな……」
 声に出して言うとよけいにむらむらきた。例の掃除用具を入れるロッカーがすぐ目の前にあった。ズボンの下でまた勃ってきた。このまま奴らが出てくるのを待って、目の前で服を着ていく姿をじろじろ見てやろう、と本当は考えていた。だが、それじゃちんぼはいじれない。だんだんたまらない気分になってきて、どうしても奴らを見ながらちんぼをいじりたくなってしまった。俺はもう一度ガラス戸に目をやってからロッカーに入り込んだ。
「……まったく、うるせえよなあいつ、しめてやろうか」
「管理人室に花火でも放り込んでやろうぜ」
「いいから海行こうぜ。花火やりながらなら、ナンパしやすいしよ」
 男たちはブツブツ言いながら風呂場から出てきた。全員、まるで前を隠さない。きっと同じ部活の連中なのだろう。鍛えた体から湯気をたてていた。肌は健康的に赤く染まっている。見た目だけで言えば、かわいい奴らなのだ。きっと触ればすべすべの肌に、ゴリゴリの筋肉に違いない。俺はロッカーの中でズボンからちんぼを出して、しこしこやりだした。手のひらに唾を吐いてくちゅくちゅ塗りつけながら、隙間から男たちの裸を覗く。坊主頭は体もでかいが、ちんぼもでかかった。毛深い奴は股の毛までぼうぼうで黒々としている。髭の奴は筋肉が浮き出てまばらに毛の生えたでか尻もきゅっと上がっている。太り気味の二枚目も、他の連中から比べたら脂肪がのっているが、デブじゃない。ちんぼは短いが太かった。
「はあ、はあ、もっとよく見せろ、しゃぶらせろ、う、う」
 口の中でつぶやきながらしこしこやり続けた。毛深い奴がサングラスをして鏡の前に立つ。もう服は着ているが、シャツの前ボタンをはずしたままで、胸板が見えていた。その姿がなんとも言えず、じっと見据えていると、鏡ごしに、向うもこっちを見ているような気がした。しかし外から見えるはずもない。
「おい、行くぜ」
 坊主頭が言うと、そろって外へ出ていった。俺はすぐにロッカーから飛び出して、奴らの残り香を嗅ごうとした。嗅ぎながら出すつもりでいた。だが、そこでいきなり、閉まったはずの廊下への扉が勢いよく開き、連中が戻ってきた。俺はちんぼを握りしめたまま凍り付いた。
「やっぱりこいつ覗いてたんだ!」
「おい、さっきは偉そうなこと言ってたくせに、てめえはなにしてんだよ、この変態オヤジ」
 四人に囲まれて、こづかれた。俺は小さくなったちんぼを手で隠しながら、しゃがみこんだ。殴られる、それにきっとクビだ。恐怖に全身がかたまってしまっていた。太り気味の二枚目が俺の尻をけっ飛ばしてきた。すると髭の奴が言った。
「おい、ここじゃ目につくからよ、外に連れてこうぜ」

   ★★★★★


 主人公はリゾートマンションの管理人をしている中年男。
 オーナーのどら息子たちが暴れているのをいさめたら逆ギレされ、「親父狩り」されてしまう……。

 禿げたおっさんが若い男たちに輪姦されるお話。

 ゲイ官能小説。

 初出『Gメン』。







『山崎クリニック診察室』は本来、先週分の配信だったんですが、
遅れてしまいました。

さらにデジケットさまでの配信も重なったので、今週は宣伝大盛りに。
すいません。

Kindleでの配信、今までは木曜に手続きとれば金曜に配信はじまっていたんですが、
それだと確実でないので、今後はいつも予約配信で決めていこうと思います。

予告配信の場合、
金曜に配信をはじめるためには月曜に手続き終えてないといけないので、
ちょっと忙しい感じなんですけど、
どうせ毎週のことだから一緒だし。




というわけで予告です。
24日金曜から書き下ろし新作『弁護士 高山雄治』を配信する予定です。

で、その前作に当たる『学生 高山雄治』を無料キャンペーンやろうかと思ってます。
たぶん、水曜から五日間。

またはじまったら告知します。




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osamukodama

Author:osamukodama
小玉オサム
今は亡き『さぶ』でデビューして27年目に入りました。ピンとこない。だけど鏡を見るとそこにはおじさんがいるから間違いないんだよね。保湿につとめていきたいと思います。

旧ブログ http://kodamaosamu.blog48.fc2.com/
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