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けもケット








 揺り起こされて目が覚めた。レオは何度も瞬きをして、自分を覗きこんでいるワニの獣人の顔を見上げた。いかつい顔をしているが、なにかとレオの世話を焼いてくれている。なんて名前だったかな?とレオは考えた。そう、グスタフ。グスタフ・バウアーとか言っていた。
 レオは船に乗っていた。魔法で宙に浮き、すべるように砂漠の上を走る船だった。甲板の隅で居眠りをしていて、どのくらい時間が経ったのかわからない。生まれ育ったトラゴ・タルパンを出てもう三日目ということだけは確かだが……。
「見えてきたぞ」
 グスタフが船首の向こうを指さしていた。レオは起き上がって目を細めた。荷物の影で眠っていたせいで、砂の海のまぶしさに目の慣れるまで時間がかかった。
「……あ」
 広い砂漠の先に王都アストゥリアスの威容が見えていた。
 地平線の右から左まで、見渡すかぎり城壁が続いていた。目をこらしても、その端は靄がかかりはっきりしない。長大な城壁の向こうに石造りの建物が何百、何千とつらなっていて、そのどれもが天に届きそうなほどに高かった。そしてアストゥリアスの背後にはさらに巨大な山脈がそびえていた。
 レオは息を飲んだ。
 アストゥリアスのことは幼い頃から大人たちに聞かされていたが、ここまで大きいとは思わなかった。王都があまりに巨大なので、その姿は見えていても、城壁にたどり着くまでにまだ数時間は砂の上を飛んでいく必要がありそうだった。
 同じ船に乗るベスティアたちも甲板に出てきて、アストゥリアスを指さしてなにやら言葉を交わし合っていた。初めてでなくとも、見る度に王都の威容は獣たちの気を騒がせるらしい。
「アストゥリアスにくるのは初めてか?」
 グスタフが聞いた。
「うん」
 レオがうなずくと、グスタフは満足げにその長い口の端を持ち上げた。王都を誇りに思っているのがその表情から伝わってくる。レオが聞いた。
「親父もあそこにいるのか?」
「ああ、後で会わせてやる」
「聞いただけだ。べつに会いたくねえよ」
 グスタフはなにか言いかけるが、結局黙り込んだ。レオが父ブルーノに反感を抱いているのはこの三日間で船中に知れ渡っていた。





明日に迫ったのであらためて告知です。

サークル『Hide & Seek』のケモノ小説同人誌

『BRUNO』がけもケットにて頒布されます。



大迫力の挿絵はエンボス先生!

小説は僕です。


挿絵だけで二十数点あるみたいです。
小説も原稿用紙にして120枚超のボリュームがあります。

設定資料のコピー本も出るらしいです。

場所はM-21。




繰り返しになりますが、上の表紙は
エンボス先生が描いたイラストを
龍谷尚樹先生が装丁デザインしてくれたという豪華なもの。



くわしい情報やサンプルは
Hide & Seekさんのpixiv
でどうぞ。






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osamukodama

Author:osamukodama
小玉オサム
今は亡き『さぶ』でデビューして28年目に入りました。かなり本格的なおじさんになっているはずなんですがピンとこない。と思っていたら鼻毛が飛び出していた! 耳の中もサワサワするから耳毛チェックしないと。スマホに接続して使える内視鏡みたいなやつを前に買ったの使って確かめないといけないとここ数日考えているんですが、面倒で放置しています。この怠惰な心こそがおじさんになったことを証明しているのかな。
ブログ http://kodamaosamu.blog48.fc2.com/
リンク欄にリンク張ってあります。

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